2015-01-01から1年間の記事一覧

医学部新設反対の医師会と大学病院(1)

(医師、看護職員、理学療法士・作業療法士などの)医療従事者の需給に関する検討会の第1回会議が2015年12月10日に厚生労働省で開催された。当初は医師の増員の有無の議論を先行させるようだ。医師の需給に関しては、日本医療法人協会や全日本病院協会などの…

浜松医科大学教授がパワハラで学長を提訴・・・あっぱれ!

浜松医科大学医学部教授がパワハラで大学と学長を訴えた。珍しいケースだそうだ。教授が大学を訴えることはあるが、ほとんどの場合は解雇などが原因だ。以下に、2015年7月8日配信のm3.comから転載する。 事前の相談のないままポストや教育範囲を減らす決定を…

札幌医科大学教授の懲戒処分

札幌医科大学は平成27年5月25日付けで50代教授の懲戒解雇処分を行った。教授の解雇はとても珍しい。札幌医大のホームページを見ると、解雇の理由について次のように記載されている。 平成27年5月25日付けで次のとおり、本学教員に対する懲戒処分を行いました…

ハラスメント対策を行わない医学部

以前にも書いたが、医学部はハラスメントが多い。そして、それがまかり通る組織だ。私の大学ではハラスメントがまともに解決された事例は1例もなく、被害者が相談してもそのまま放置するか、調査委員会が開催されてもなぜか「ハラスメントはなかった」ことに…

理事長vs学長vs医学部長

医療ミスなどの不祥時が起こったときに、医療事故の3点セット (医療ミスにおける大学病院の対応3点セット - 医学部教員の独り言) に加えて、大学の内部抗争が顕在化することがある。東京女子医大でもプロポフォールによる男児の死亡事故をきっかけに、理事…

医療ミスにおける大学病院の対応3点セット

2014年2月21日、東京女子医科大学病院耳鼻咽喉科入院中の2歳10カ月の男児が、嚢胞性リンパ管腫の手術後のICUでの管理中に鎮静薬プロポフォールの大量投与によって死亡した。プロポフォールは、小児麻酔の適応はあるが、小児への集中治療における人工呼吸中の…

医学部の面接試験

大学の入学試験の面接の時期が近づいている。以前に「医学部の威圧的な教員」(http://smedpi.hatenablog.com/entry/2014/03/02/220649)で書いたように、人を人と思わぬ“残念な”面接官がいる。受験生に対して威張ったりバカにしたりする面接官が、少数派だ…

群馬大学医学部の事件

群馬大学医学部が問題を起こしている。群馬大病院第二外科(消化器外科)で、2011~14年に行われた肝臓の腹腔鏡手術55例中8人の患者が術後4か月以内に死亡していた。また、開腹手術でも患者84人のうち、60~80歳代の男女10人が術後3か月以内に敗血症や肝不…