意外と不真面目な医学生たち

 医学部の出席率は他の医療系学部に比べて低い。出席カードなどで出欠を取った後、教室からこそこそ(時には堂々と)退席していく学生が結構存在する。出席カードの偽造も後を絶たない。欠席していたのに、「たまたまトイレに行っていた」と言い訳して、後から平気でカードをもらいに来る学生もいる。出席日数が足りている学生が、自分の名前ではなく日数が足りない学生の名前をカードに書くという不正も行われている。つまりカードの売買である。 

学校祭や体育祭の前の12週間は出席率が落ちる。学生にとっては授業よりも大切な行事だから、その準備を優先する。前期と後期の終りに近づく時期も出席率が落ちる。出席日数の足りている学生が計画的に欠席するからである。

どの学部でも授業中にパソコンやタブレット端末などの使用は禁止されているが、医学部では多くの学生がこっそり(時には堂々と)使用している。講義資料を取り込んで見ているのならともかく、メールをしたり、インターネットやゲームを楽しんでいる。漫画や小説を読んでいる者もいる。教員は見て見ぬふりだ。特に国公立大学では、授業に欠席しようが授業中に他のことをしていようが試験には受かるので、学生には寛容だ。