医学部はパワハラ天国 2

(医学部はパワハラ天国1 http://smedpi.hatenablog.com/entry/2014/03/21/224419

 

横浜市立大学のハラスメントは被害者が2年生ということで、おそらく基礎医学系の教授だと思われるが、教授が権威を笠に着てハラスメントを行う事例は医学部では珍しくはない。

実は、このハラスメントにはおまけが付いていた。教授の暴力行為で医学部長が監督責任を問われ戒告処分となった。ハラスメントそのものは加害者の人間性とトップとしての資質の問題で、医学部長が監督責任を問われる類のものではないので、このような処分は珍しい。さらに医学部長は、「私的食事会で次期理事長の擁立を画策した」というどうでもいいような理由で、「医学部長として不適任」ということで、戒告処分の翌日に職を解任されている。つまり大学は、医学部長解任の前日に、非常識な一教授の監督責任を問い、わざわざ戒告処分を行ったのである。

 

 この医学部長は日経メディカルオンライン(2011. 6. 20)で次のように述べている。

本多常高理事長と布施勉学長に突然呼び出され、「医学部長を辞任してほしい。応じなければ解任する」と告げられました。その理由は、「理事長後任人事をあちこちで話していることが調査の結果、分かった」というものでした。「全く身に覚えがない」と反論しましたが、学長は証拠を示さないまま、「私たちはあらゆる証拠をつかんでいる」とただ主張するばかりでした。

真相は、理事長と学長の誤解によるものらしいが、結局はハラスメントの監督責任を取らされた上に、医学部長を辞任することになった。

 横浜市立大学の医学部はたびたび事件を起こしており、1999年には心臓疾患患者と肺疾患患者を間違えて手術するという前代未聞の患者の取り違え事件を起こしている。2008年には教授が講座所属の女性医師にセクハラとパワハラを行った。20128月には、看護師が栄養チューブの詰まりをとる際、誤って酢酸液を通常の約25倍の濃度で注入し、50代の女性が死亡するという医療ミスも起こしている。